活丼

丼の活動

もしも僕が「大きく」なってもならなくても

あなたは他人よりきっと僕のことを知っているから

♩かなしみのない場所へ/爆弾ジョニー

 

こんにちはこんばんは。

最近欲しいものはクソ高い獺祭と防風通聖散

二つを同時に摂取したら糖質を相殺できると信じています、どんです。

 

ちゃっかりあたしンちにハマって中古で購入した。

中でも、あたしンちの長男であるユズヒコ(中2)のクラスメイトである「石田ゆり」(以下石田)ちゃんが非常に愛らしく、私の中では推しキャラとなった。

 

アニメ版では小桜エツコさんが声を充てており、小桜さんの声が大好きなので余計に石田に対して愛着が湧いて

 

石田はおかっぱ頭で眉毛が太く、目がちんまりとしている。

給食の匂いをいちいち嗅いでから食べるので「犬みたいだ」という理由で「犬(ケン)」だなんて半分陰口のようなあだ名がついている。

ハンカチがなかったらそこらへんのカーテンで手を拭いたり、ルーズリーフが入っている袋の留め口の接着が強いからとおでこの油を塗り込んで調節するような、いわゆるちょっと変わってる子だ。

本人はとても自分がある人で、それを知ったか知らぬか一人でもスンとしている。

 

読んでいて、なんで「ケン」だなんてひどいあだ名つけるんだよ!

石田はそこがキュートだろ!なんもわからんやっちゃな!と架空の登場人物たちに憤慨していた。

 

しかし、次の瞬間なんだか石田がボヤけて別の人物が頭をよぎった

「……わたしが中学生の頃にも″石田″はいた」

 

その子はSさんという名前で、クラスでいうところの多分石田ポジに近い女の子だった。

髪はざんばらに切ってあるようなショートヘアーで、廊下をガニガニ歩いた。ブレザーの方がいつもうっすら白く、それは多分フケだった。

具体的には思い出せないものの、とにかく挙動がおかしくて、いじめには発展しないもののみんなから一歩、いや二歩くらい引かれているような子であった。

 

ただ、石田とSさんの違いはリアクションの大きさにあったように記憶している。

石田はいつもスンとしているので、自身が変わっていることを周りから気持ち悪がられたり引かれても「そうか」くらいしか言わなそうだが、Sさんの場合、すこしクラスの男子に冷やかされようものなら「そそそんなことっ!!!言わなくたっていーーじゃんかぁー!」と30%のいじりを250%のリアクションで返すので、その反応の良さ故、おもちゃになりやすかった。しかもその反応がまた面白いから更にいじられ、いじめられの臨界点を超えそうになるくらいの扱いは受けていたように思う。

 

自分もSさんを気味が悪いとか気持ち悪いと引いていた1人であった。

どうしたらあんなに気持ちの悪い振る舞いができるんだと心底思っていた。

 

 

自分が中学生の頃、石田に「ケン」と名前を付けていた人らと同じことしていたのに、なんで今になって私は平然とそれに腹を立てられるのか、石田のことを好きだと思えるのか。

 

二次元で他人事の話であって、自分の身に降りかかっていないから可愛いと思える。

多分それが真理だけど、なんだか整合性が取れなくてやきもきする。

 

Sさんを気持ち悪いと思っていた私が、石田のことを好きになる資格なんてあるのかよと自分を責めた。

Sさんは今何して生きてるんだろうか。

どこかで同じような扱いを受けているのだろうか、それとも…とかもう行方も知らないSさんのその後を想った。

そうやって思うことすら、なんだか今更いい子ぶっているような気がしてやめた。

 

私は嫌な奴だから石田を好きだなんて言っちゃいけないかもしれないけど、それでも石田のこと好きだ。

Sさんのことをキモいと想っていたことが自分の中で許される訳ではないけど。

 

石田。石田、石田ゆりちゃん。

 

どんより