ねえ
♩ももいろクローバーZ/月と銀紙飛行船
こんにちはこんばんは
写るんですの現像がうまくいってて嬉しかったです。
どんです。
三匹いた金魚のうち1匹が金魚が亡くなった。
迎えてすぐに病気になって、アクアリウム屋に薬を買いに行ったら
「元々は普通だったのに、人気になって量産されて遺伝子が弱くなって死にやすい品種になったからうちではもう扱っていない、長く生きることはない」
と言われた。
そこまで言い切られていたのでショックは大きくなかった。
というか、量産して全体的に弱い品種になったって酷い話だなと思ったけれど、私だって可愛いなと思って飼ったのだからその人らと思考はかわらないのかもしれないとショックを受けたことの方が大きかった。
すぐに病気にかかって薬の水に入れて、治って、を何度も繰り返していたのでやはりアクアリウム屋の言うとおりなのかもしれないとは感じていた中での出来事だった。
それでも、何度もアクアリウムやに電話をして相談したり(すぐ死ぬと言う割に、わからないことは何でも聞いてくださいというスタンスだった)、ネットで治療法を調べたり、やれることは全部やってきたつもりだが、寝て起きたら動かなくなっているところを見ると私の知らない誰かが私のことを責めてくる。
あーあ殺した!と。
正直、実家の庭は金魚の墓だらけだ。
幼い頃から金魚掬いで取ってきてはすぐに死んでの繰り返しだったように思う。
金魚掬いの金魚はアクアリウム屋で売っているものより弱いことも知らないで、今度こそと世話をして、そして死ぬたびに、あーあ殺した!と当時も知らない誰かに心の中で責められていた。
そのうち父もアクアリウムに凝り始め、熱帯魚にも手を出した。
グッピーの雌が妊娠して、繁殖に成功させた時はとても嬉しかったのに、暫くして赤ちゃんの形がはっきりしてくると何匹かは奇形が存在して、そういう個体は特に気にかけて世話をしても漏れなくすぐ亡くなった。
一生懸命やっても死ぬ時はどうしたらいいのだろう、特に魚。
人生の中でずっと考えている。
1匹目が亡くなって、生ゴミとして扱いたくはないし、かといって自分の土地でもないどこかに勝手に埋めるのも…と考えていたところ、「ツマ葬」というワードにたどり着いた。
エビに死骸を食べさせる葬い方であることがわかった。
ツマは恐らくエビが啄んでいる時の擬音だ。
人間でいうところの「鳥葬」にあたるものなのだろうか。
それにしようかと決断し、すぐ死ぬ発言をしたアクアリウム屋に電話をしてエビを取り置いてもらった。
エビを水槽に放し、動画で見たようにワッと群がって食べていた印象はなかったが、しばらくすると骨が見え始め、さらに時間が経つと1匹目は跡形もなく消え去った。
それと同時期に、後を追うように2匹目も1匹目と同じ病状で亡くなった。
特に感染る病気でもなく、水の中の常在菌に身体が耐えられなくなって起こる病気だったので多分各々弱かったのだと思う。
振り返ると、三匹の中で弱いなと感じた順に亡くなったと感じる。
亡くなった直後、2匹目を薬の水槽から普通の水槽に戻したらあっという間にエビが群がり摘み出した。
神輿を担ぐようにみんなで金魚を移動させながら(摘む反動で金魚が移動する)ツマ葬がはじまって、同じ水槽にいる最後の1匹はあらそうですかと言わんばかりにたまにちょっかいをだしてつついていた。
かと思えば、たまに慈しむように2匹目の周りをぐるぐる泳いでエビを蹴散らしたり、不思議なやつだ。
ただ埋めてしまうよりも、エビが2匹のいろいろを受け継いでいるような気持ちになるから、ツマ葬を考案した(きっと混泳させている水槽内でたまたま起きた出来事をそう呼ぶようになっただけだと思うけど)人はすごいなと思った。
「そういうもの」だったとしても、事実亡くなってしまったんだと少し気落ちしながらエビを買いに行った時にアクアリウム屋が言ってくれた「それでも半年くらい三匹のお世話をしたんでしょ?本来すぐ死ぬのに、それだけですごいことですよ」という言葉が少しだけ私を救った。